- 2026年4月19日
- 2026年4月18日
【津市の皆さまへ】肺炎球菌ワクチン、公費の「プレベナー20」だけで十分?当院が最新の「キャップバックス」を導入した理由

1. 2026年度から肺炎球菌ワクチンが新しくなりました
津市の高齢者定期接種(公費助成)において、これまで使用されていたワクチンが「プレベナー20(20価)」へと切り替わりました。これ自体、従来のワクチンよりカバー範囲が広がり、非常に大きな進歩です。
しかし、救急・集中治療の現場で多くの重症肺炎を診てきた医師として、私は「さらにもう一段階、高い守り」を提案したいと考え、最新の「キャップバックス(21価)」の導入を決定しました。
2. 「キャップバックス」と「プレベナー20」は何が違うのか?
一言でいうと、「大人に特化した守備範囲の広さ」が違います。
- プレベナー20: 子どものワクチンから発展したもので、広く全世代をカバーします。
- キャップバックス: 最初から「大人の肺炎球菌」をターゲットに開発されました。
実は、肺炎球菌には100種類以上の型(血清型)がありますが、大人が重症化しやすい型は時代とともに変化しています。キャップバックスは、現在の日本で大人の重症化(侵襲性肺炎球菌感染症)を引き起こしている型の約80%以上をカバーしており、これはプレベナー20(約50〜60%)を大きく上回ります。
3. 当院があえて「自費」のワクチンを置く理由
「公費で打てるものがあるのに、なぜわざわざ自費のワクチンを置くのか?」と思われるかもしれません。
それは、当院が「地域医療のゲートキーパー(入り口)」であり、院長である私が集中治療の専門家だからです。
ICU(集中治療室)に入るような重症の肺炎は、多くの場合、ワクチンで防げた可能性のある型が原因です。
「公費だからこれ」という選択だけでなく、「医学的に今、最も守る力が強いものはどれか」という選択肢を、津市の皆さまに提示するのが専門医の責任だと考えています。
4. どちらを選ぶべき?
- 「まずは制度を利用して、標準的な予防をしたい」
→ 公費対象の方は、プレベナー20をお選びください。(我々から提案します。)
- 「自費でもいいから、最新かつ最もカバー率の高い、最強の予防をしたい」
→ ぜひ、キャップバックスをご検討ください。
※過去にニューモバックスなどを接種済みの方も、追加で接種することで免疫を強化できる場合がありますので、医師と相談しましょう。
5. まとめ
津かわもと救急・内科クリニックでは、単に風邪を診るだけでなく、最新のエビデンス(医学的根拠)に基づいた予防医療を提供します。
集中治療室で人工呼吸器に長期に繋がれてしまう患者さんのその後のADL低下を目にするとなんとか事前に肺炎を防げないかといつも考えていました。
2つあるワクチンのうち「自分にはどちらが合っている?」「以前打ったことがあるけれど大丈夫?」といったご相談も、お気軽に外来でお尋ねください。大切なのは、「肺炎で寝込まない未来」を今、作ることです。
津かわもと救急・内科クリニック 川本英嗣
肺炎で集中治療室に入室する患者さんを少しでも減らしたい!