• 3月 26, 2026
  • 2月 1, 2026

【鼻出血が止まらない】 |津かわもと救急・内科クリニック

鼻血がなかなか止まらず、不安になって救急車を呼ばれる患者さんを、これまで数多く診てきました。
特に多いのが、血液を固まりにくくする薬(抗血小板薬・抗凝固薬)を内服されている方です。

「こんなに出血して大丈夫なのか」
「このまま死んでしまうのではないか」

そう感じてしまうほど、鼻出血は見た目のインパクトが大きい症状です。

■ 血液サラサラの薬を飲んでいると、なぜ鼻血が止まりにくいのか

抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレルなど)や
抗凝固薬(ワルファリン、DOACなど)を内服していると、血が固まる仕組みが抑えられているため、出血が長引きやすくなります。

これは薬が「効いている証拠」でもありますが、
鼻の中は毛細血管が非常に豊富なため、軽い刺激でも出血しやすい部位です。

実際、海外・国内のガイドラインでも
「抗凝固療法中の患者では鼻出血が遷延しやすい」
ことが明確に示されています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31910111

■ ほとんどの鼻出血は「圧迫止血」で止まります

重要なポイントですが、
鼻出血の大多数は、正しい圧迫止血で止まります。

・小鼻(鼻のやわらかい部分)を
・指でしっかりつまみ
・10〜15分間、離さず圧迫する

これが基本です。

先程の論文でも、
前方鼻出血の多くは「鼻の下3分の1(軟部)」の圧迫のみで止血可能とされており、
初期対応として最も推奨されています。

■ それでも止まらないときは、医療機関の受診が必要です

圧迫しても止まらない場合、
・出血量が多い
・何度も繰り返す
・抗凝固薬を内服している
こうしたケースでは、医療機関での処置が必要になります。

当院では、
ボスミン(アドレナリン)±キシロカインを含ませたガーゼを用いて、
圧迫と薬剤の効果を組み合わせた止血を行っています。

これは、
・血管収縮作用
・局所止血効果
が科学的に確認されており、
救急・耳鼻科領域で広く用いられている方法です。

■ 姿勢がとても重要です - 前かがみで、飲み込まない -

鼻血のときに、上を向くのは間違いです。

・必ず前かがみになる
・血を飲み込まない
・誤嚥(気道に入ること)を防ぐ

これが非常に重要です。

血液を飲み込むと、
・吐き気
・嘔吐
・誤嚥性肺炎
の原因になることがあります。

これは救急医学・耳鼻科領域の教科書でも繰り返し強調されている点です。

■ まず止血、そして翌日に耳鼻科受診を

当院では、
まず安全に止血することを最優先に対応します。

そのうえで、
・出血点の確認
・再発予防
・焼灼や局所治療
が必要な場合には、翌日の耳鼻科受診をおすすめしています。

鼻出血は「よくある症状」ですが、
背景に高血圧、動脈硬化、薬剤の影響が隠れていることも少なくありません。

■ 最後に

鼻血が止まらないと、とても怖く感じます。
しかし、正しい対応をすれば、ほとんどは落ち着きます。

・まずは落ち着いて圧迫
・止まらなければ医療機関へ
・誤嚥しない姿勢を意識する

津かわもと救急・内科クリニックでは、
救急医療の経験を活かし、こうした「困ったときの症状」に丁寧に対応しています。

不安なときは、我慢せずご相談ください。

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