• 2026年9月17日
  • 2026年7月29日

なぜ集中治療医が睡眠時無呼吸症候群に注目するのか?│津かわもと救急・内科クリニック

睡眠時無呼吸症候群は、一般外来だけでなく、集中治療の現場でも見逃すことのできない病態です。集中治療室では、気道確保、酸素投与、人工呼吸管理、持続的なモニタリングによって呼吸状態が保たれています。しかし、全身状態が改善して一般病棟へ退室すると、こうした呼吸管理や監視が弱まり、鎮静薬・鎮痛薬の影響、仰臥位、睡眠リズムの乱れ、体液貯留などを背景として、潜在していた睡眠時無呼吸が顕在化または増悪することがあります。

特に、夜間の低酸素血症、二酸化炭素貯留、不整脈、血圧変動、せん妄、日中の傾眠は、回復の遅延や予期せぬ状態悪化につながる可能性があります。集中治療医にとって睡眠時無呼吸症候群に注目することは、集中治療室内の救命だけでなく、一般病棟への安全な移行と退院後の長期予後を見据えた診療につながります。

本日はそんな睡眠時無呼吸症候群について解説します。

睡眠時無呼吸症候群の原因とは?いびきや日中の眠気に注意

睡眠は、体を休めるだけでなく、呼吸や血圧、自律神経、ホルモンバランスなどを整える大切な時間です。睡眠時間は足りているはずなのに疲れが残る、朝から体が重い、日中に眠気が強いと感じる場合は、眠っている間の呼吸が乱れている可能性があります。

睡眠中の変化は自分では気づきにくく、家族からいびきや呼吸の停止を指摘されて初めて気づく方もいます。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まる、または浅くなる状態を繰り返す病気です。放置すると日中の不調だけでなく、高血圧や心疾患、脳血管疾患にも関わるため、早めに状態を確認することが大切です。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に無呼吸や低呼吸を繰り返す病気です。呼吸が止まると血液中の酸素が低下し、体は酸素を補うために反応します。そのたびに眠りが浅くなり、本人に自覚がないまま睡眠の質が低下していきます。

しっかり寝ているつもりでも熟睡感がない、朝起きたときに頭が重い、日中に眠くなるといった症状は、睡眠中の呼吸が乱れているサインかもしれません。単なる寝不足や疲れと考えず、症状が続く場合は検査で状態を確認することが大切です。

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群の主な原因は、睡眠中に空気の通り道である気道が狭くなることです。眠ると筋肉の緊張がゆるみ、舌の付け根やのどの周囲が落ち込みやすくなります。その結果、気道がふさがり、呼吸が止まったり浅くなったりします。

肥満は代表的な原因の1つですが、痩せている方でも発症することがあります。首まわりのつくり、あごの小ささ、扁桃の大きさ、鼻づまりなどが関係することもあります。飲酒、睡眠薬、加齢による筋力低下、仰向けで寝る習慣も、症状を悪化させる要因になります。

睡眠時無呼吸症候群の主な症状

睡眠時無呼吸症候群では、大きないびきがよく見られます。ただし、いびきがあるからといって必ず睡眠時無呼吸症候群というわけではありません。本人がいびきを自覚していない場合でも無呼吸が起きていることがあります。家族から「寝ているときに呼吸が止まっている」と言われた場合は、検査を検討する目安になります。

日中にあらわれる症状もあります。強い眠気、集中力の低下、仕事中のミス、朝の頭痛、口の乾き、夜間のトイレの増加などです。これらは年齢や疲労のせいにされやすい症状ですが、睡眠中の酸素不足や眠りの浅さが隠れていることがあります。

睡眠時無呼吸症候群を放置するリスク

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、睡眠の質が下がるだけでなく、全身の健康に影響する可能性があります。睡眠中に酸素不足が繰り返されると、心臓や血管に負担がかかり、血圧が上がりやすくなることもあります。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、心疾患、脳血管疾患との関連も指摘されています。また、日中の眠気が強くなることで、運転中の居眠りや作業中の事故につながる場合もあります。睡眠時無呼吸症候群は、夜だけの問題ではなく、日中の安全や将来の健康にも関わる病気です。

睡眠時無呼吸症候群の検査方法

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、まず症状や生活習慣、これまでの病気、家族から指摘された内容などを確認します。日中の眠気、いびき、体重の変化、飲酒習慣、血圧や血糖の状態などを踏まえ、検査の必要性を判断します。

検査には、自宅で行える簡易睡眠検査があります。専用の機器を装着して眠り、睡眠中の呼吸、酸素の状態、脈拍などを確認します。必要に応じて、より詳しく調べる終夜睡眠ポリグラフ検査を行う場合もあります。検査結果をもとに重症度を判断し、治療方針を決めていきます。

睡眠時無呼吸症候群の治療

中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群では、CPAP療法が代表的です。CPAP療法は、睡眠中にマスクを装着し、空気を送り込むことで気道を広げる治療です。気道が保たれることで睡眠中の酸素低下を防ぎやすくなります。

軽症の場合や状態によっては、マウスピースを使用する治療が検討されることもあります。肥満が関係している場合は体重管理、鼻づまりがある場合は耳鼻咽喉科での治療が必要になることもあります。治療は検査結果だけでなく、生活背景や続けやすさも考えながら選ぶことが大切です。

内科で相談する目安

睡眠時無呼吸症候群は、いびきや眠気だけでなく、血圧、血糖、脂質、心臓や血管への負担にも関係します。高血圧の治療をしていても数値が安定しにくい方、糖尿病や脂質異常症がある方、朝の頭痛や倦怠感が続く方は、睡眠中の呼吸が体調に影響している可能性があります。

内科では、睡眠の状態だけでなく、生活習慣病や全身の健康状態も含めて相談できます。気になる症状がある方や、家族からいびき・無呼吸を指摘された方は、早めに相談することが大切です。睡眠中の呼吸状態を知ることは、日中の体調改善だけでなく、将来の健康を守ることにもつながります。

津市で睡眠時無呼吸症候群なら津かわもと救急・内科クリニック

一身田駅から徒歩5分の津かわもと救急・内科クリニックでは、「脂質異常症」「高血圧」「糖尿病」に関する診療を行っております。気になる症状がございましたらお気軽にご相談ください。

<医院概要>

医名:津かわもと救急・内科クリニック

住所:三重県津市大里窪田町字下沢2862-1

電話:059-253-2119

院長:川本 英嗣

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